2017/04/25

信念のためには、たとえ敗れると分かっていても、おのれを貫く
そういう精神の高貴さがなくて、何が人間ぞと僕は言いたいんだ。
 
- 岡本太郎 -

心が弱いゆえ、能天気なゆえ、ゆらりゆらりと僕は流されてしまう。
それでいいという人もいる。
それではだめだという人もいる。
まあ、そうかもねと思ったり
うるせーと思ったり。

話は変わって、、
ごはんを全く口にせずお菓子ばかり食べているお爺ちゃん。〝良いも悪いも自分持ち〟が口癖。足腰はどんどん弱くなっているけど、お菓子を食べてるときは幸せそうだ。
同じことを何度も言うという理由で、お婆ちゃんたちに馬鹿にされてるお婆ちゃん。毎朝亡きご主人の仏壇に向かって「私は毎日幸せです。見守ってくれてありがとう。」と同じ感謝のお祈りを繰り返している。
認知症のお婆ちゃんに意地の悪いことをしてしまうお婆ちゃん。夜眠る前にその日のことを思い返し、〝悪いことをしたかなあ〟と反省ながら眠りにつく。だけどもまた次の日も意地の悪いことをしてしまう。
年齢が40歳くらいまで遡っている90歳のお婆ちゃん。もう一緒には住んでいない子供たちが家で待っているつもりで「ただいま〜。」とドアを開ける。シーンとした真っ暗な無人の家。一瞬の間があって、ゆっくり家の中に入っていく。
30年前、脳腫瘍の手術がきっかけで突然目が見えなくなってしまったお爺ちゃん。この運命について長い間考え続けて思ったことは、考えずに生きるってことだった。
物心つく前に両親を亡くしたお婆ちゃん。子が4人、孫が12人、ひ孫はもう数えてないと笑う。家族はたくさんいるけど、親の愛情ってものを一度で良いから感じてみたいと泣く。
認知症が進み、自分を抑えきれず人に嫌われていくお婆ちゃん。
認知症が進み、自分を無くすことで人に好かれていくお婆ちゃん。
いつも愉快な口調で冗談ばかり言って笑っている爺ちゃん。先に逝った妻を思いひっそりと泣き、早くお迎えがくることを願っている。今日もお迎えがこないから冗談を言って笑う。

どんな一生だとしても、その人はずっとその人だったからこそ〝その人〟なんだと当たり前のことに感動することがある。
きっとこれからも僕は僕のことを形にすることしかできない。
それでいいという人もいる。
それではだめだという人もいる。
まあ、そうかもねと思ったり
うるせーと思ったり。

とにかく細かいことはどうでもいいや、と
愛らしい人たちを眺めながらそう思った。